2023年も始まり、福書房は19年目に突入。一体いつまで古本屋として存続できるのか、ヒヤヒヤしながら日々営業中です。
コンピュータ技術と古本についての一考察の2023年版です。
新刊書籍の流通量減、コンピュータ技術書は善戦
電子書籍がAMAZONでも購入できるようになって久しいわけですが、「紙」の本の売れ行きは、トータルでは決して大幅に落ち込んでいるわけではないというネットニュースを見ました。1作品(というか著作物)あたりの発行数はかなり減っているようなので、数で全体数をカバ―していると見ています。
AMAZONとコロナ禍による通販への心理変化
それを支えるのがネット販売という、もはやインフラ化した流通形態だと思います。リアル書店では在庫を展示する棚には限りがあり、売れ筋商品を中心に揃える傾向になりますが、ネットだと制限がありません(画面サイズの制限はあるがスクロールできる)。試し読みというシステムもあり、コロナ禍で通販が当たり前になったことを考えると、必ずしも「購入前には手に取って内容を見ることが絶対!」というわけでは無くなってきたのだと思われます。
コンピュータ技術書と古本の関係
SDGsの考えのもと、リユース、リサイクルについて一般の方の意識がかなり高くなってきたこと。これはいいことですね。古くはヤフオク、最近ではメルカリを始めとした個人間での売買も当たり前になってきました。
古本屋としての買取
ジャンルを問わない大規模な買取業と専門店の買取業の二極化が進み、その中間が成り立たなくなっていくと思われます。各ジャンルの専門店は、小規模ながら独自性を発揮して生き残りを図るといったところになると思いますが、先細り感は否めないです。
紙の古本としての価値
電子書籍化もかなり進行した今、紙の古本のニーズは下がってきていると感じます。AMAZONは電子版(KINDLE)を前面に押し出してますしね。今は、紙でないとダメ、紙が好きという人に支えられて一定の価格を維持していますが、古本の流通という供給と購入者の需要のバランスが崩れるタイミングは、そんなに遠くないような気がしています。