マイクロコンピュータの誕生―わが青春の4004


4ビットCPUである4004。その開発には日本人、嶋正利(ビジコン社)が深くかかわっている。それまでにもコンピュータと言われるものはあったが、現在の汎用CPUに通じるものはこれが原型といえるだろう。

驚くべきことに嶋正利さんはコンピュータの専門家では無かった。化学専攻の学生であったが当時の社会情勢や自身の事情などにより、本来自分の志望する道ではなかった分野に身を投じることになる。

当初は当時のドル箱である電卓用のチップセットの制作となるはずが、数々の偶然に助けられ(?)CPUを開発するという方向に突き進んでいく。

~本文より~
「動いた!」
心臓がブルブルとして、体が熱くなるのを感じた。そして頭だけが不思議と醒めているのが感じられた。

次々と色々のキーを押し、電卓の機能の検証を始めた。何時間、何日経ったか覚えていないが、非常にスムーズにプログラムのデバッグが終了し、すべての機能検査が終わった。とうとうマイクロプロセッサを使用した電卓が誕生したのだ。

~ここまで~

この文章を読んで興奮したあなた。心は立派なギークですよ!
ちなみに往年の8bitパソコンで多用されていたZ80も嶋さんがザイログ社勤務時代に作ったもの。まったくもってお世話になりました!!